アジングロッドでキス釣り入門!仕掛け・時期・釣り方のコツを解説
「手持ちのアジングロッドで、もっと色々な釣りを楽しめないだろうか…」そうお考えではありませんか?
特に、夏の釣りの代表格であるキスを、繊細なアジングタックルで釣れたら面白いですよね。
結論から言うと、アジングロッドでのキス釣りは十分に可能です。
軽量なタックルだからこそ味わえる、キスの小気味よいアタリと引きは、一度体験するとやみつきになること間違いありません。
この記事では、アジングロッドを流用したキス釣りの始め方から、釣果を伸ばすためのコツまで、網羅的に解説します。
アジングロッドでのキス釣りに適したおすすめロッドの選び方、キス天秤やオススメジグヘッドを使った具体的な仕掛けの作り方、本格的な投げ釣りとの違いをしっかり理解しましょう。
また、最強の餌と言われるゴカイ類はもちろん、ワームでも釣れるのか、あるいは意外なメタルジグの可能性、そして釣果を左右するアクションや釣れる時期についても詳しくご紹介します。
この記事を読めば、あなたのアジングタックルが新たな扉を開くはずです。
- アジングロッドでキス釣りをするためのタックルが分かる
- キス釣りに効果的な仕掛けやルアーの選び方が分かる
- アジングロッドならではの釣り方のコツが分かる
- キスが釣れやすい時期やポイント選びのヒントが得られる
アジングロッドでキス釣りは可能?必要な道具

- キス釣りに流用できるおすすめロッド
- 基本となる仕掛けの選び方と自作方法
- ちょい投げに最適なキス天秤の重さ
- 近距離戦で有利なオススメジグヘッド
- 釣果を伸ばすならこれ!最強の餌は?
- 餌が苦手でも安心!ワームでも釣れる?
キス釣りに流用できるおすすめロッド
アジングロッドをキス釣りに流用することは、まったく問題なく可能です。
むしろ、アジングロッドの持つ高い感度と軽さは、キスの「ブルブルッ」という繊細なアタリをダイレクトに感じることができ、専用の投げ竿とは一味違ったスリリングなゲームを楽しめます。
ただ、どんなアジングロッドでも良いわけではありません。
快適にキス釣りを楽しむためには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
ロッド選びの3つのポイント
- 長さ:7フィート以上が理想
ある程度の飛距離を確保し、仕掛けを操作しやすくするために、長さは7フィート(約2.1m)以上のモデルを推奨します。
長めのロッドは、足場の高い堤防などでも有利に働きます。 - 硬さ(パワー):L~MLクラスが安心
キス釣りでは5g~10g程度のオモリを使用することが多いため、極端に柔らかいロッドではキャスト時に負担が大きくなります。
ルアーウェイトが最大7g~15g程度まで対応できる、L(ライト)からML(ミディアムライト)クラスのパワーを持つロッドが最適です。 - ティップの種類:チューブラーが扱いやすい
アジングロッドには、中が空洞の「チューブラーティップ」と、詰まっている「ソリッドティップ」があります。
どちらでも釣りは可能ですが、チューブラーティップの方が反発力があり、やや重めの仕掛けでもキャストしやすいでしょう。
ロッド破損には十分注意を
アジングロッドは非常に繊細に作られています。
適合ルアーウェイトを超える重いオモリを無理にキャストすると、穂先が折れてしまう危険性が高まります。
特に高価なハイエンドモデルの流用は慎重に行い、まずは比較的安価なエントリーモデルから試してみることをおすすめします。
私の場合、まずは1万円以下の入門用アジングロッドで試してみました。
それでもキスの引きを十分に楽しめましたし、万が一の時も精神的なダメージが少ないので、気軽に挑戦できますよ。
メーカー | モデル名 | 特徴 |
---|---|---|
メジャークラフト | ファーストキャスト アジ | リーズナブルな価格帯で、初心者でも手が出しやすい。10gまで対応するモデルもあり、キス釣りにぴったり。 |
ダイワ | 月下美人 AJING | 高い感度と操作性を持ちながら、コストパフォーマンスに優れる人気シリーズ。パワーのあるモデルを選べば快適です。 |
シマノ | ソアレBB アジング | シマノ独自の高感度ティップを搭載。幅広いルアーウェイトに対応するモデルがあり、流用しやすい一本です。 |
基本となる仕掛けの選び方と自作方法
アジングロッドでキス釣りを楽しむ際の仕掛けは、「軽量であること」が最も重要です。
市販のちょい投げ仕掛けをそのまま使うこともできますが、ロッドへの負担を考えると、少し工夫するのがおすすめです。
主な仕掛けは「天秤仕掛け」と「ジグヘッド仕掛け」の2種類。
また、簡単なパーツで自作することも可能です。
中通しオモリを使った簡単自作仕掛け
最もシンプルでトラブルが少ないのが、中通しオモリを使った仕掛けです。
以下のパーツさえあれば、釣り場で誰でも簡単に作れます。
- 道糸(リールからの糸)に中通しオモリを通す。
- オモリの下にゴム管やスイベル(サルカン)を結ぶ。
- スイベルの先にもう一本糸(ハリス)を30cmほど結ぶ。
- ハリスの先端にキス針を結んで完成。
これなら、根掛かりしてもオモリから先を交換するだけで済み、非常に手軽です。
市販の仕掛けを選ぶ際は、針の数が2~3本で、全長が短いものを選ぶと、7フィートクラスのアジングロッドでも扱いやすくなります。
針のサイズは6号~8号が一般的です。
ちょい投げに最適なキス天秤の重さ
キス釣りでポピュラーな天秤仕掛けですが、アジングロッドで使う場合はそのオモリの重さに細心の注意を払う必要があります。
前述の通り、ロッドの適合ルアーウェイトを超えない範囲で選ぶのが鉄則です。
具体的には、5g(約1.5号)~10g(約3号)が目安となります。
これくらいの重さがあれば、20m~30mほどの飛距離は十分に出せますし、海底の状況を感じ取るのにも適しています。
天秤の種類と特徴
キス天秤にはいくつかの種類があります。
それぞれの特徴を理解して使い分けるのも面白いでしょう。
- 遊動式天秤
糸が天秤の中を自由に動くため、キスの小さなアタリがダイレクトに伝わりやすい。
感度重視のアジングロッドと相性抜群です。 - 固定式天秤
キャスト時に仕掛けが絡みにくいのがメリット。
初心者の方でも扱いやすいタイプです。 - 弓型天秤
仕掛けを引くと天秤が浮き上がりやすく、根掛かりを回避しやすい特徴があります。
また、オモリの素材には鉛の他に「タングステン」があります。
タングステンは鉛よりも比重が重いため、同じ重さでも体積を小さくできます。
これにより、空気抵抗が減って飛距離が伸び、感度も向上しますが、価格が高いのがデメリットです。
まずは鉛のオモリから始めて、より感度や飛距離が欲しくなったらタングステンを試してみるのが良いでしょう。
近距離戦で有利なオススメジグヘッド
キスが岸から15m以内のごく近い場所にいる状況では、天秤を使わないジグヘッドリグが非常に有効です。
アジングやメバリングで使い慣れたリグなので、ルアーアングラーにとっては最も直感的に操作できる仕掛けかもしれません。
ジグヘッドを使うメリットは、仕掛けがシンプルなため感度がさらに向上し、キスの「ココンッ」というアタリをよりダイレクトに楽しめる点にあります。
ただし、キスの口は小さいため、ジグヘッドの選び方にはコツがあります。
キス用ジグヘッドの選び方
- フックサイズ
#14~#16といった、アジ・メバル用の極小フックが搭載されたモデルを選びましょう。
フックが大きいと、アタリはあってもなかなか針掛かりしません。 - 重さ:0.7g~1.5g程度が基本です。
風や潮の流れに応じて調整しますが、まずは1g前後を基準に考えると良いでしょう。
アシストフックでフッキング率アップ!
ジグヘッドでも乗り切らないショートバイトが多発する場合、メバル用の「アシストフック」を装着するのが非常に効果的です。
ジグヘッドの根元にアシストフックを取り付け、その針をワームのテール付近にチョン掛けします。
これにより、ワームの先だけを咥えるようなキスも格段にフッキングさせやすくなります。
釣果を伸ばすならこれ!最強の餌は?
ルアーフィッシングが好きな方には少し抵抗があるかもしれませんが、やはりキス釣りの最強の餌は「本物の虫エサ」です。
その匂いや生命感あふれる動きは、どんなルアーやワームよりも強力にキスを惹きつけます。
特に釣果を優先したい日や、初心者の人と一緒の釣行では、虫エサを用意しておくのが賢明です。
代表的な虫エサ
- 石ゴカイ(ジャリメ)
細身で柔らかく、キスの口にも吸い込まれやすいのが特徴です。
日中の釣りでは特に実績が高く、最もポピュラーなエサと言えるでしょう。
1匹そのままではなく、1cm~2cmにカットして使うと手返しが良くなります。 - 青イソメ(アオイソメ)
石ゴカイよりも太くて動きが大きく、アピール力が高いエサです。夜釣りや、海の濁りが強い状況で特に効果を発揮します。
こちらも3cm~4cm程度にカットして使いましょう。
エサの付け方は、針先を隠すようにチョン掛けするのが基本です。
あまり大きく付けると、キスの小さな口では食べきれず、アタリだけで終わってしまうことが多くなりますよ。
餌が苦手でも安心!ワームでも釣れる?
「虫エサはどうしても触れない…」という方でも、全く問題ありません。
現在の釣り具は非常に進化しており、本物のエサに引けを取らないほどよく釣れるワームが存在します。
特に、アミノ酸などの集魚成分を配合した「生分解性ワーム」は、キス釣りの定番として多くのアングラーに愛用されています。
キス釣りにオススメのワーム
- マルキュー「パワーイソメ」シリーズ
もはや説明不要の、元祖・釣れるワーム。
見た目も匂いも虫エサにそっくりで、その実力は折り紙付きです。細身の「パワーミニイソメ」は、キスの吸い込みも抜群です。 - バークレイ「ガルプ! サンドワーム」シリーズ
強烈な匂いで広範囲の魚を寄せる「ガルプ!」シリーズのイソメ形状ワーム。
その集魚力は凄まじく、餌と遜色ない釣果を叩き出すことも珍しくありません。
ワームを使うメリットは、手が汚れず、餌付けの手間が省けて手返しが格段にアップする点です。
また、常温で長期保存できるため、タックルボックスに忍ばせておけば、いつでも気軽にキス釣りを楽しめます。
但し釣果に関しては、本物の虫エサに軍配が上がると言っていいでしょう。
アジングのついでにシロギスも釣りたい、どうしても虫エサが苦手という人に向いていると思います。
ワーム使用時の注意点
集魚成分が含まれたワームは、パッケージの液体が漏れると非常に強い匂いを発します。
車内や部屋でこぼしてしまうと大惨事になりかねません。
そのため、液漏れしにくい専用の密閉容器に移し替えて持ち運ぶことを強くおすすめします。
アジングロッドでキス釣りを成功させるコツ

- 数釣りが楽しめるキスが釣れる時期
- 本格的な投げ釣りとの違いと注意点
- キスを誘う基本的なアクションのコツ
- 意外な一手?メタルジグでの釣り方
数釣りが楽しめるキスが釣れる時期
キスは一年を通して釣ることが可能な魚ですが、アジングロッドのようなライトタックルで手軽に数釣りを楽しめる時期は限られています。
そのベストシーズンは、ずばり初夏から秋(6月~11月頃)です。
この時期は、水温の上昇とともに、キスが産卵や活発な捕食のために水深1mほどの浅い砂地まで大群で接岸してきます。
そのため、遠投する必要がなく、ちょい投げで十分に狙うことができるのです。
季節 | キスの行動 | 狙い方 |
---|---|---|
春(3~5月) | 越冬した深場から、徐々に浅場へ移動を開始する。 | まだ群れは小さく、深場にいることが多い。遠投が必要になる場合も。 |
夏(6~8月) | 産卵のために浅場へ大挙して押し寄せる。最も釣りやすい最盛期。 | 堤防や砂浜から、ちょい投げで数釣りが楽しめる。 |
秋(9~11月) | 夏の数釣りシーズンは落ち着くが、良型が狙える時期。徐々に深場へ移動。 | 夏より少し沖目を狙うと、20cmオーバーの良型に出会えるチャンス。 |
冬(12~2月) | 水温低下とともに水深20m以上の深場へ落ちる。 | 岸からの釣りはオフシーズン。船釣りがメインとなる。 |
また、一日の中で最も釣りやすい時間帯は、魚の活性が上がる「朝マズメ」と「夕マズメ」です。
日中でも釣れますが、効率よく釣果を上げたいなら、この時間帯を狙って釣行計画を立てるのがおすすめです。
本格的な投げ釣りとの違いと注意点
アジングロッドでのキス釣りは、あくまで本格的な投げ釣りをライトにした「ちょい投げ」のスタイルです。
同じキス釣りでも、タックルが違えば狙い方や注意点も大きく異なります。
この違いを理解しておくことが、安全に釣りを楽しむための第一歩です。
投げ釣りとちょい投げ(アジングロッド)の比較
本格的な投げ釣り | ちょい投げ(アジングロッド) | |
---|---|---|
ロッド | 3.6m~4.2mの専用投げ竿 | 2.1m~2.4mのアジングロッド |
飛距離 | 100m以上 | 20m~40m程度 |
オモリ | 20号~30号(約75g~112g) | 1.5号~3号(約5g~11g) |
感度 | ロッドが硬いため、アタリはやや鈍感 | 非常に高感度で、小さなアタリも明確 |
手軽さ | タックルが重く、準備も大変 | タックルが軽く、手軽に楽しめる |
アジングロッド流用時の最重要注意点
繰り返しになりますが、アジングロッドは本来、重いオモリを投げるために設計されていません。
以下の2点は絶対に守ってください。
- フルキャスト(全力での遠投)はしない。
竿のしなりを活かして、軽く「ヒョイ」と投げるイメージでキャストしましょう。 - 適合ルアーウェイトを超えるオモリは絶対に使用しない。
必ずロッドに記載されている重さの範囲内で仕掛けを選んでください。
これらのルールを破ると、大切なロッドが破損する原因となります。
ポイントは、遠投が必要ない堤防や、足元から水深のある漁港、遠浅ではない砂浜などを選ぶことです。
キスを誘う基本的なアクションのコツ
アジングロッドの高い感度を活かせば、ただ仕掛けを投げて待つだけでなく、積極的にキスを誘い出して釣果を伸ばすことができます。
基本となるアクションは非常にシンプルです。
ズル引き(スローリトリーブ)
最も基本的な誘い方です。キャストして仕掛けが着底したら、リールをゆっくりと巻く、もしくは竿先を横にゆっくりと動かして、オモリで海底を引きずります。
この時、海底にいるキスが砂煙に気づき、エサに興味を示します。
ストップ&ゴー
ズル引きの途中に「止め」の動作を入れるアクションです。
2~3秒ズル引きしたら、5秒ほどピタッと止める。これを繰り返します。
キスのアタリは、この止めている(ステイさせている)時に出ることが非常に多いです。
止めている間は、糸を張りすぎず緩めすぎずの状態をキープして、アタリに集中しましょう。
「ブルブルッ」というアタリがあっても、慌てて強く合わせるのは禁物です。
キスはエサを一度に吸い込むのではなく、何度か突っついてから食いつくことが多いからです。
アタリがあったら、一度竿先でそっと聞いてみる「聞きアワセ」をして、重みが乗ったのを確認してから、ゆっくりと竿を立てて巻き上げるのがフッキング率を上げるコツですよ。
アタリがなくなったら、同じ場所を何度も攻めるのではなく、少し立ち位置を変えたり、投げる方向を変えたりして、キスの群れがいる場所を探していくのが効率的です。
意外な一手?メタルジグでの釣り方
一般的に、キスはゴカイなどの多毛類を捕食しているため、メタルジグで釣れるイメージはあまりないかもしれません。
しかし、高活性なキスは、キラキラと光るものにリアクションバイトしてくることがあります。
特に、周りがエサ釣りで釣れている中、あえてルアーで釣りたいという遊び心を試したい時には面白い選択肢です。
メタルジグでの釣り方
- ジグの重さ
アジングロッドで扱える3g~10g程度の軽量なものを選びます。 - アクション
キャストして底を取ったら、竿先を軽くチョンチョンと跳ね上げる「リフト&フォール」が基本です。
フォール中にアタリが出ることが多いので、ラインの動きに集中しましょう。 - フック
標準装備のトリプルフックではキスの小さな口には掛かりにくいです。
吸い込みやすいよう、シングルフックに交換したり、アジ・メバル用のアシストフックを追加したりすると格段にフッキング率が上がります。
あくまで応用編として
メタルジグでのキス釣りは、いつでもどこでも通用する万能な釣り方ではありません。
ベイトフィッシュを追い回しているような特殊な状況や、キスの活性が極端に高い時に効果を発揮することがあります。
まずは基本となる天秤仕掛けやジグヘッドリグで確実に釣果を上げ、余裕があれば試してみる、というスタンスが良いでしょう。
釣り場の違い
キスは砂底があればどこにでもいる魚ですが、「本格的な投げ釣り」と「アジングロッドでの釣り」では、それぞれのタックルの特性を活かせる釣り場が異なります。
やみくもに釣り場へ向かうのではなく、自分のタックルに合ったポイントを選ぶことが、釣果への一番の近道です。
その理由は、飛距離と扱える仕掛けの重さが全く違うから。
ここでは、それぞれのスタイルに最適なポイントの種類とその理由を詳しく解説します。
本格的な投げ釣りに向いているポイント
重いオモリを100m以上遠投できる本格的な投げ竿は、「広大で、沖に狙い目がある場所」でその真価を発揮します。
- 広大なサーフ(砂浜)
沖にある海底の地形変化、通称「ブレイクライン」や「カケアガリ」には、良型のキスが潜んでいることが多くあります。
このようなポイントは岸から距離があるため、遠投力がなければ攻めることができません。 - 大規模な河口
川の流れと海水がぶつかる河口域は、エサが豊富でキスの魚影が濃い一級ポイントです。
しかし、流れの中心(流心)や水深のある場所は沖にあることが多く、広範囲を探るためにも遠投タックルが有利になります。 - 潮通しの良い大規模な堤防
沖に向かって伸びる大きな堤防では、潮に乗って回遊してくる活きの良いキスを狙えます。
手前よりも沖の深い場所でアタリが集中することが多く、飛距離が出せるほど有利な展開に持ち込めます。
これらのポイントは、アジングロッドの射程距離(20~40m)ではキスのいる場所まで届かないことがほとんどです。
もし挑戦する場合は、波打ち際など、ごく手前にキスが寄っている状況に限られます。
アジングロッドに向いているポイント
一方、アジングロッドは「遠投不要で、手軽に探れる場所」が大得意です。
繊細な仕掛けで、足元や近距離に潜むキスを丁寧かつ効率的に探る釣りに向いています。
- 漁港・港内
アジングロッドでのキス釣りに最もおすすめしたいポイントです。
足場が良く安全な上に、船が通るために掘られた道「ミオ筋」が絶好の狙い目となります。
ミオ筋は岸から近いにもかかわらず水深があり、キスが溜まりやすい最高の付き場なのです。 - 小規模な堤防・波止
どこにでもあるような小さな堤防も、実はキスの宝庫。
堤防の基礎周りや、少し投げた先の砂地と藻場の境目などを、移動しながら探る「ラン&ガン」スタイルに最適です。
アジングロッドの軽快さが大きな武器になります。 - 流れの緩やかな河口や入り江
大規模な河口とは違い、穏やかな場所ではキスが広範囲に散らばっていることがあります。
このような場所では、軽量な仕掛けをナチュラルに漂わせることができるアジングロッドが有利に働くこともあります。
「ミオ筋」を探してみよう
漁港内で船が通る航路は、周囲より深く掘られています。
この溝のことを「ミオ筋」と呼びます。
海底に変化が少ない港内において、ミオ筋のカケアガリはキスにとって絶好の隠れ家であり、エサの通り道にもなります。
船が停泊している場所のすぐ脇や、港の出入り口付近を重点的に探ってみましょう。
このように、タックルによって得意な場所ははっきりと分かれます。
「今日は遠投して大物を!」という日は投げ竿を、「仕事帰りにサクッと数釣りを楽しみたい」という日はアジングロッドを、というように、その日の気分や目的に合わせてポイントを選ぶと、キス釣りはもっと楽しくなりますよ。
まとめ:手軽に始めるアジングロッドのキス釣り
この記事では、手持ちのアジングロッドを流用してキス釣りを楽しむための方法を詳しく解説しました。
最後に、重要なポイントをリストで振り返ってみましょう。
- アジングロッドの流用で繊細なキス釣りが楽しめる
- ロッドは7フィート以上で10g程度まで扱えるモデルが理想
- 仕掛けは軽量な天秤やジグヘッドが中心となる
- ロッドの適合ウェイトを超える重いオモリの使用は厳禁
- キャストは竿の反発を利用して軽く投げることを意識する
- 釣果を最優先するなら餌は石ゴカイや青イソメが最強
- 虫エサが苦手な人は匂い付きのワームで代用可能
- ベストシーズンはキスが浅場に寄る初夏から秋
- 釣りやすい時間帯は朝マズメと夕マズメ
- 基本的な誘い方はズル引きとストップ&ゴー
- アタリは仕掛けを止めている時に出やすい
- 近距離戦ではジグヘッドリグがダイレクトで面白い
- フッキング率を上げるアシストフックも有効な手段
- メタルジグは高活性時に試す応用テクニック
*アタリがあっても即アワセせず、聞きアワセで対応する
本格的な投げ釣りのように遠投はできませんが、アジングロッドでのキス釣りには、手軽さとゲーム性の高さという大きな魅力があります。
ぜひ、この記事を参考にして、あなたのアジングタックルボックスに新たな楽しみを加えてみてください。
関連記事
「アジングで釣れる魚まとめ!釣り方とロッド活用法も解説」
「アジングロッドでエギングの代用は可能?違いと兼用術を解説」