アジングとトラウト、どちらもライトゲームとして人気が高く、それぞれ専用のロッドが販売されています。
しかし近年では、1本のロッドでどちらの釣りにも対応したいという声も増えており、「アジング トラウト ロッド」といった兼用性のあるタックル選びに注目が集まっています。
本記事では、アジングロッドをエリアトラウトで快適に使う方法や、トラウトロッドとアジングロッドの違いを徹底解説しながら、両者の特性を明らかにしていきます。
また、アジングとトラウト兼用できるラインの選び方や、トラウトロッドはアジングに使えるのか徹底検証、さらにトラウトロッドはアジングにも使える?といった疑問にもお答えします。
そのうえで、アジングに流用する為のポイントや、トラウトロッドは他の釣りに使えるか?という視点からも解説を加え、あなたの釣行スタイルに合った最適なロッド選びをサポートします。
1本で2つの釣りを楽しむための工夫や注意点を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
どちらの釣りも楽しみたい方はもちろん、ロッド選びで迷っている方にも役立つ内容になっています。
アジングロッドをエリアトラウトで快適に使う方法
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トラウトロッドとアジングロッドの違いを徹底解説
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アジングとトラウト兼用できるラインの選び方
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兼用リールの基準とは
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エリアトラウトの縦釣りはアジングロッドで可能?
トラウトロッドとアジングロッドの違いを徹底解説
アジングロッドとトラウトロッドは見た目が似ていても、用途や性能に明確な違いがあります。
まずアジングロッドは、軽量なジグヘッドを用いた繊細な釣りを前提として設計されています。
感度の高さが求められるため、ティップ(穂先)は非常に柔らかく、手元に振動が伝わりやすい構造が特徴です。
一方、トラウトロッドは管理釣り場(エリア)や渓流での使用を想定しており、多様なルアーを扱える汎用性が魅力です。
中にはミノーやスプーンなど、さまざまな重さや形状のルアーに対応できる設計もあります。
もう一つの大きな違いは、ロッドの調子(アクション)です。
アジングロッドはファスト気味(先調子)が主流で、トラウトロッドはミディアムやレギュラー寄り(胴調子)のモデルも多くあります。
アジングでは感度が最優先され、アタリのわずかな変化も察知し、魚を掛けていく為、先調子の竿が多いです。
対してトラウトではキャスト精度や魚の引きに対する追従性、魚を掛けるのではなく、乗せるような釣りがメインとなる為、胴まで綺麗に曲がる竿が主流となっています。
このように、それぞれのロッドは対象魚の習性や釣り方に合わせて最適化されているため、兼用は可能でも、状況によって使い勝手に差が出る点に注意が必要です。
アジング、エリアトラウトで同じロッドを兼用する場合は、リールやライン、ドラグなどの調整で、両者の違いを埋め合わせていく必要があります。
アジングロッド選びに関してはコチラの記事を参考にして下さい。
「アジングロッドのチューブラーとソリッドの違い徹底比較」
「アジングロッドの硬さの選び方と失敗しないコツ」
アジングとトラウト兼用できるラインの選び方
アジングとトラウト釣りの両方で使えるラインを選ぶには、共通の条件を理解したうえで妥協点を見つけることが大切です。
どちらの釣りも軽量ルアーを扱う点では共通しています。
そのため、細めのラインが適しています。
アジングであれば、伸びが少ないエステルラインをメインに使う人が多いです。
一方でエリアトラウトの場合は、魚のバイトを吸収する・魚の引きにしっかり追従する為、伸びのあるナイロンラインがメインとなっています。
この中で兼用する場合は、エステルかフロロが良いと思います。
しかしフロロの場合は、飛距離が落ちるので、軽量ジグ単のアジングメインと考えるなら、エステルラインを使ってエリアトラウトを楽しむのが良いかもしれません。
実際に私はエステルラインをエリアトラウトにも使っています。
この場合はドラグ調整をしっかり行っておくことが大切です。
また、汎用性を重視するなら、0.3〜0.5号程度のPEラインが候補に挙がります。
PEラインは引張強度が高く、感度にも優れていますが、風の影響を受けやすく、トラブルも起こりやすい特徴があります。
引張強度が高いため、大物が釣れる可能性のあるアリアトラウトでも安心して使えます。
ただエステルラインと同じように伸びが少ないので、エリアトラウトで使う場合は、アタリを弾かないようにドラグ調整をしっかり行うのを忘れてはいけません。
一方で、トラウトでは魚の視認性を下げる必要があるため、クリア系のフロロラインをリーダーとして使用しましょう。
このように考えると、両方に使えるラインとしては0.4号前後のPEラインやエステルラインが最もバランスがよいといえます。
感度・強度・操作性の面で安定しており、使い方次第ではアジング・トラウトどちらにも対応できます。
ただし、どちらの釣りに重点を置くかによって、最適なラインの種類や号数は変わってきます。
釣行の目的や釣り場の環境に応じて、ラインの選択は柔軟に考えることが重要です。
アジングのラインに関してはコチラの記事を参考にして下さい。
「アジング用高比重PEラインとエステルの違いと使い分け」
兼用リールの基準とは
アジングとトラウトで兼用できるリールを選ぶ際には、いくつかの重要な基準があります。
まず注目したいのはリールの番手です。
どちらもライトゲームなので、1000番から2000番の小型スピニングリールが適しています。
あまりに大きいリールは軽量ルアーの操作性が悪くなり、小型魚のやり取りも難しくなるため注意が必要です。
次に、自重の軽さもポイントになります。
長時間ロッドを操作する釣りなので、200g以下の軽量なリールのほうが疲れにくく、釣りに集中しやすくなります。
バランスよく設計されたリールはロッドとの一体感が高まり、操作性が向上します。
ドラグ性能も無視できません。
アジは口切れしやすいため、取るとの場合は大型が掛かる可能性もあるので、ドラグがスムーズに作動しないとバラしの原因になります。
このため、滑らかで微調整がしやすいドラグシステムを持ったリールが望ましいです。
さらに、ギア比にも気を配るとよいでしょう。
どちらの釣りも巻きスピードをコントロールしやすいノーマルギアが扱いやすい傾向にあります。
このように、サイズ・軽さ・ドラグ・ギア比といった複数の要素をバランスよく備えたリールを選ぶことが、アジングとトラウトを両立させるための基本的な基準となります。
エリアトラウトの縦釣りはアジングロッドで可能?
エリアトラウトの縦釣りは、アジングロッドでも対応できると言って良いでしょう。
ただし、注意点もあるのでご紹介していきます。
アジングロッドは高感度で操作性が高く、軽量なジグヘッドやマイクロルアーを使った繊細な釣りに向いています。
この点は、エリアトラウトの縦釣りと非常に共通しています。
特にソリッドティップのモデルであれば、フォール中のわずかなアタリも拾えるため、釣果に直結しやすいです。
そのため、縦釣りはアジングロッドに向いていると言えます。
しかし、注意が必要なのはロッドの曲がりと耐久性です。
アジングロッドはトラウトロッドに比べて先調子で硬めに作られています。
大型のトラウトが掛かった場合に主導権を取られやすい傾向があります。
また、極端に短いロッドだと足場が高い釣り場や広範囲を探る場面では扱いづらくなることもあります。
20cm〜30cmクラスの魚がメインに放流されている管釣り場で軽量な縦釣りを行うのであれば、アジングロッドでも十分楽しめるでしょう。
このように、アジングロッドは縦釣りにも流用可能ですが、釣り場の環境や魚のサイズを見極めて使うことが求められます。
トラウトロッドはアジングに使えるのか徹底検証
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トラウトロッドはアジングにも使える?
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アジングに流用する為のポイント
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トラウトロッドは他の釣りに使えるか?
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アジングに適した竿は?選び方と注意点
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鱒レンジャーでアジングはできるか?
トラウトロッドはアジングにも使える?
トラウトロッドは、アジングにも流用することができます。
ただし、どのトラウトロッドでも対応できるわけではありません。
渓流やエリアトラウト用のライトなロッドは、アジングに必要な繊細なルアー操作や高感度なアタリの把握が可能です。
特にルアーウエイトが1g前後まで扱えるモデルであれば、ジグヘッド単体を使ったアジングにも向いています。
一方で、問題になりやすいのがロッドの調子(アクション)です。
トラウトロッドは比較的スローアクションで設計されているものが多く、アジングで求められるキビキビとしたルアーの操作性に欠けることがあります。
その結果、ルアーの動きがぼやけてしまい、食わせのタイミングを逃す可能性があります。
また、ガイドのサイズや配置も異なる場合があり、PEラインを使用する際にトラブルが起きやすいこともあります。
このため、ラインの通りやすさや感度にも若干の差が出てきます。
総じて言えば、軽量なトラウトロッドはアジングにも応用できますが、ルアー操作の快適さを重視するのであれば、アジング専用ロッドに軍配が上がります。
まずは手持ちのロッドで試してみて、不満が出るようであれば専用ロッドの導入を検討しても良いでしょう。
アジングに流用する為のポイント
トラウトロッドをアジングに使う際には、いくつかのポイントを意識することで快適に釣りを楽しめます。
ただ単に軽量なロッドであればよいというわけではありません。
まず、ジグヘッドの重さに対応しているかを確認することが重要です。
アジングでは0.5g~2g程度の軽いジグヘッドを使用することが多く、ロッドがこの範囲に対応していないとキャストや操作性に支障が出る場合があります。
次に、ロッドの感度も重要な要素です。
アジのアタリは非常に繊細なため、ティップが柔らかく高感度なモデルでないとアタリを見逃しやすくなります。
特にソリッドティップのモデルはアジングに適しており、トラウトロッドの中でもこのタイプを選ぶと効果的です。
さらに、リールとのバランスも見逃せません。
軽量でスムーズなドラグ性能を持つリールを使うことで、細いラインでも安心してやり取りができます。
トラウトロッドが軽量であっても、リールが重いと操作性が損なわれてしまいます。
一方で、魚が掛かった後の曲がりに関しては、エリアトラウトロッドの方が胴まで綺麗に曲がるので、楽しめるかもせれません。
トラウトロッドは他の釣りに使えるか?
トラウトロッドは、釣りのスタイルによっては他のターゲットにも十分に対応できます。
ただし、使用シーンを選ぶ必要があるのが注意点の一つです。
例えば、メバリングやカマス釣りなど、軽量ルアーで繊細なアクションを求められる釣りにはトラウトロッドがオススメです。
操作性が高く、感度にも優れているため、小型魚のアタリも逃さず掛けることができます。
一方で、ロッドの強度や長さによっては対応できない釣りもあります。
例えば、シーバスやチニングなど比較的大型の魚をターゲットとする釣りでは、ロッドのパワー不足が目立ちます。
無理に使用すると破損のリスクが高まり、魚にも負担をかけてしまう恐れがあります。
魚の抜き上げなども考慮されていないので、無理な抜き上げも注意が必要です。
また、餌釣りへの転用も可能ですが、繊細すぎるティップが仕掛けの扱いに向かない場合があります。
特に重めのシンカーやウキを使う釣りでは、キャスト時に負荷がかかりすぎることがあります。
このように、軽量ルアーを使ったライトゲーム全般であれば、トラウトロッドは非常に優秀な選択肢になります。
用途を見極めながら活用すれば、1本で幅広い釣りを楽しむことができるでしょう。
アジングに適した竿は?選び方と注意点
アジングに適した竿を選ぶ際には、操作性と感度のバランスが重要になります。
アジは非常に繊細なアタリを見せる魚のため、ロッドの性能が釣果に直結することも少なくありません。
まず確認すべきなのは、ロッドの長さと硬さです。
6フィート前後のショートロッドは取り回しが良く、足場の低い漁港や堤防での釣りに適しています。
硬さについては「UL(ウルトラライト)」または「L(ライト)」クラスがおすすめです。
軽量なジグヘッドを扱いやすく、繊細なアクションを加えることができます。
次に、ティップのタイプも選び方のポイントです。
ソリッドティップはアジの小さなアタリを明確に感じ取りやすく、初心者にも扱いやすいとされています。
一方で、チューブラーティップは張りがあるため操作性に優れ、積極的にアクションを付けたい人に向いています。
注意点として、過剰に硬いロッドや長すぎるモデルは、アジングでは扱いづらくなる傾向があるので頭に入れておきましょう。
また、PEラインの使用を考えるなら、ガイドの数や素材もチェックしておくとトラブルの防止につながります。
このように、アジングに適したロッドは軽さ・感度・操作性が揃っていることが前提です。
自分の釣りスタイルや使用ルアーに合わせて、最適な1本を選ぶことが大切です。
鱒レンジャーでアジングはできるか?
鱒レンジャーは低価格でありながら汎用性の高いロッドとして知られていますが、アジングにも使えるかどうかは条件によります。
このロッドは柔軟性に富み、軽量ルアーのキャストや操作がしやすい設計になっています。
特に、ジグヘッド単体を使った近距離でのアジングであれば、十分に対応可能です。
ロッドのしなりがアジの吸い込みバイトにも追従しやすく、初心者にとっては掛けやすい一面もあります。
ただし、感度という点では専用アジングロッドに劣ります。
アタリの感知が遅れることもあり、バラシが多発することもあるでしょう。
また、リールシートの構造やグリップ形状が独特なため、リールとのバランスが合わないと操作に違和感を覚えることもあるでしょう。
さらに、ロッド全体が柔らかいため、風が強い日や深場の釣りには向いていません。
重めのリグを扱うとキャスト時にパワー不足を感じることがあります。
このように、鱒レンジャーでアジングは「可能だが限定的」な使い方に向いています。
本格的にアジングを楽しみたい場合は、やはり専用ロッドの導入を検討するのが望ましいでしょう。
アジング とトラウトに使うロッドを兼用するための総まとめ
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アジングロッドは感度重視で先調子の設計が多い
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トラウトロッドは胴調子で多様なルアーに対応可能
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アジングとトラウトでは釣り方の性質が異なる
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ロッドのアクションが釣果に大きく影響する
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ラインはエステルやPEが両方に使いやすい
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エステルラインは感度重視だが伸びが少ない
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トラウト向きにはナイロンやフロロが一般的
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兼用にはドラグ調整が重要なポイントとなる
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リールは1000〜2000番の軽量スピニングが最適
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ドラグ性能と軽さが快適性に直結する
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エリアトラウトの縦釣りはアジングロッドでも対応可
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トラウトロッドでも軽量ルアー対応ならアジング可能
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ロッドの調子がアジング操作に合わないことがある
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アジングには高感度かつ短めのロッドが適する
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鱒レンジャーは簡易的なアジングなら使える選択肢
兼用時に適したロッドやリールの選び方
アジングとトラウトで使えるラインの種類
トラウトロッドを他の釣りに流用する際の注意点